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シェフ 三ツ星フードトラック始めましたの47のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

見てると自然に笑顔になってしまうタイプの映画で面白かった。
主人公であるカールは自覚している通り父親としても夫としてもちょっといまいちなのだが、許容範囲内というか、見ていてちょっと驚きはしてもその後「人間だしそういうこともあるか」も受け入れることができる。自分の非を認めて謝ることもできるし。
インターネット音痴ではあるが、料理人としてはかなりの腕前で情熱的なのも彼の周囲に人がいることの説得力になっている。
音楽を効果的に使うというよりは、常時騒がしくご機嫌なミュージックがなっているタイプの映画なので、その分音が消えたときの寂しさが沁み入る。
息子であるパーシーがとにかく健気な良い子で、自分の意志はしっかり示すがその上で聞き分けも良い素直な子。その分彼のことを応援したくなるし幸せになって欲しくなる。彼の作ったビデオに作中では映されていない場面が数多く用いられていたのも、我々が知り得ない三人の素晴らしい旅の記憶を窺わせて胸が温かくなる。喧嘩したりしょーもないおっさんに付き合わされたり、後から振り返るとそんなこともあったなあと笑える思い出になっているあたりも共感できる。
批評家もかなり良い人で、行動からももともとはカールのファンであったことが窺える。
料理シーンも全部美味しそうで良かったし、当時のSNSやその空気を思い出せて懐かしかった。
オチの大団円もパーシーを始めとしたみんなが楽しそうで、そのまま幸せになってほしいと素直に思えた。
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