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百円の恋のharukoのネタバレレビュー・内容・結末

百円の恋(2014年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

クリープから入ったけどこれは名作の予感!
情けなくて陳腐な底辺の生活から夢中になれるものを見つけて強くなっていく主人公に、頑張れ!って応援したくなるし元気を貰える。


主人公の丸まった背に醜い感じの脂肪の付き方、ダダ漏れるだらしなさとしみったれた感がよく出てる。
女のだらけた汚い部分とか、うまくいかないありがちで情けない日常がよく表現されている。
デートの時、くまもたるみもひどいろくにメイクもしてないブスっとした表情筋のだるんとした顔。それでも花柄の可愛いワンピースなんか着ちゃう所とかリアル。しかも次に会う時も同じの着てるからデートっぽい服これしかないんだな。

つうか上司最低だな。自分から散々言い寄っておいて席離れた途端に「デートしてってうるさいから」って見栄張るの本当にゴミ。それとメシ奢りますよ!しかアピールポイントがない、自信も金もなく社会の底辺で自ら性格まで歪めてる。

男が自立した瞬間若い女にさらっと取られるのも、その後あっさり捨てられたくせに「捨てた」とか言っちゃうのもありがちで陳腐でいい。

引きこもりの甥っ子に同類として懐かれてたのが、「やり返してみなよ」ってお姉ちゃんらしくアドバイスするシーンで同じ「まだ虐められてんの」のセリフ持ってくるの良かったし、内面まで成長していくのが感じられて良い!

安藤サクラの演技力が凄いな〜。立ち姿や座り姿が全然違うもん。猫背ではあるけどダラっとしたんじゃなくて筋肉のしっかりある、いつでも動けるように緩めた猫背に変わったのも凄い。


女のだらしない汚い部分も描いた所、男の都合のいいクズさ加減を見るに主題歌にクリープを起用したのは英断。これ以上ないくらい雰囲気に合ってる。
見た後では主題歌が100倍楽しめる。
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