ま

ベネディクト・カンバーバッチ ホーキングのまのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

こういう話本当大好きっ!
ごちそうさまですっ(ノ・ω・)ノウオォ

何か美しい物を作りたくて、全てを投げ打ってそれこそ気が狂ったように打ち込む系の映画って本当にぐっとくる。「風立ちぬ」とか。
多分、そういう映画ほど監督の物作りへの熱い思いが垣間見えてぐっとくるんだろうなと思う。
で、それがちゃんと傑作として形作れちゃってるとこにもまたやられてる気がする。

ホーキング凄く良かったああ。
こじんまりとした話しではあるけど、生涯ベスト10の中に食い込んでくるくらいには好き。
多分憧れの気持ちが強いからだと思う。
一つの目標に向かって邁進出来る人って本当に尊敬する。大概そういう人って偏屈だけど、その偏屈さがよいっ。

ホーキングに関してはイミテーションゲームの偏屈さとは違い、やはり若くして病を患うって悲劇性がつきまとう。
それなのに必死で何かを成そうとしてるところに本当にほろっとくるし、時間がないって切迫感が凄い。
どんどん以前の自分に出来たことが出来なくなり先が細っていく絶望感に胸がきゅっとなる。
お風呂場とかで、息が出来なくなった後の自分の寿命をカウントしてるシーンは言葉に出来ない切なさと悲しさがある。
それと同時にまつげ綺麗・・・って思う。

黒板いっぱいによれよれの字で計算式書くシーンは本当に感動的。
舌が回らなくなりつつある口で「your calculation is wrong」って教授に異を唱えるシーン凄く好き。
その後先生に怒られてすねてるとこもかわいい(笑)

プラットフォーム1で急に「ロジャーデービス」って叫びながら飛び出して地面に梨型の図を書くシーンの高揚感。
あそこおばさんの台詞と音楽と全部大好き。このプラットフォームでは必ず変なことが起こるのよって、鳥肌立つ。きっとケンブリッジの何か美しく新しい物作りたい人達の奇跡がそこここで起こってたんだなって想像するともう止まらないっ。ぐっとくるっ。

爆発的な発見の後は静かな恋物語で終わってるのもよい。
最後はこじんまりとしたホーキングの実人生に帰着してくれるから愛着が湧く。

特に感動したのは冒頭からたびたびクロスオーバーしてくるホーキングとは全く関係ない二人の科学者インタビューシーンが最後重なるってとこ。
「これがビックバンの音です」って台詞。
お互い知らないけど同じ目標に向かって邁進してる人達の人生が思わぬ所で合致する瞬間って美しい。
孤高の職人と職人の言葉以外での繋がりというか、溜め息出るふはーってなる。
しかもどっちも苦しい人生を生きてる人達だし。

本当に良い映画です(/・ω・)/
ま