ぉゅ

突破口!のぉゅのレビュー・感想・評価

突破口!(1973年製作の映画)
3.9
2022年 鑑賞 22-100-11
NHK BSプレミアム にて
ジョン・H・リース先生の犯罪小説「The Looters」を原作に、「真昼の死闘」「ダーティハリー」等のドン・シーゲル監督の、かつて曲芸飛行のパイロットだったが、今はニューメキシコ州の小さな村で農薬散布の仕事をしている、しがない中年男のチャーリー(ウォルター・マッソーさん)や、彼の相棒のハーマン(アンディ・ロビンソンさん)らと田舎の小さな銀行ばかりを狙い、せいぜい1万から2万ドル程度を奪うというもので、チャーリーはそれに満足していたが、意図せずしてマフィアの隠し金を強奪してしまうクライムアクション作品。

ー まさかの展開がいくつもあるクライムアクション ー
初のドン・シーゲル監督 × イーストウッド氏主演作品以外のドン・シーゲル監督作品となる。イーストウッド氏が師匠と仰ぐ方の作品でもあるし、凄く楽しみ!だから2022年の100作目まであっためておくという期待ぶり!

“(マフィアの)連中が殺しに来るぞ 俺たちが死ぬまで諦めない 10人のFBIの方がマシだ”
田舎町の風景、田舎の銀行、少額の強盗のはずが... 逃走車輌で強盗終わりを待つチャーリーの妻ネイディーン(ジャクリーン・スコットさん)の保安官たちとの発砲により、流れが変わり... ネイディーンは発砲で重傷。そして、息を引きとった。そのまま車輌共に爆破、チャーリーとハーマンは逃げうせるも、強盗したお金がかなり多く、ラジオでの盗まれた金額の発表された金額とも桁違いに多い。チャーリーは思った... これはマフィアの汚れた金だと... 一旦身を隠そうと... だが...

私は殺し屋モリー(ジョー・ドン・ベイカーさん)の風貌やこだわり強そうな雰囲気が好き!パイプ咥えているのも様になっているし、恐ろしくないように見えて、恐ろしそうな感じもいいっ!考え方も、まぁ人それぞれかなぁ...

マフィアの金を盗んだ側は、マフィアに追われるのは普通の描写だが、強盗された銀行側の葛藤をも描写した作品は観たことがなく、盗んだ奴が追われる事しか考えてなかったため、とても刺さった!今まで考えもしなかった... よくよく考えりゃ当然っちゃ当然のことで、当たり前のことなんだが、見落としていた事実だな... 勉強させていただいたなぁ「偶然は(マフィアには)通じない」ってこと。

飛行機(プロペラ機)と車のカーアクションが最高!どうしてでも逃げたいチャーリー vs ひとつのタイヤがなくなっても、追い詰めたいモリーの追いかけっこが癖に刺さった!飛行機の後方越しからのモリーの車の映像、飛行機が逆さまになった時のチャーリー目線の映像(そこで歩み寄るモリーが恐ろしい...)。まさに激ヤバカットの連続が堪らない!

ラストの展開も、あの●●を示唆するような展開。歯形のことなど、全て彼の思い通りだったのか!そして、ラストカットはあのツナギのCの文字が... ラストまで唸った作品!一見の価値あり!な名作クライムアクション作品だ!※

1761
ぉゅ

ぉゅ