マリリン暗殺説へのフランス流アンサー映画
オープニングエピソード、ある作家が叔母の遺産相続に雪深い寒村に訪れたら死んだ犬一匹しかもらえなかったというくだりにはいきなり笑わされてしまった。
それで「ああ、これはフランス的黒コメディなんだな」と期待が高まったが、後は若干おふざけがあることはあるが、思いのほかシリアスなミステリーサスペンス劇となる。
要はマリリン・モンロー暗殺説をフランス寒村に置き換えて再現したもの。
雪に埋もれて見つかった元モデルは自殺と断定されたが、死体収容の場に偶然居合わせた作家が疑いを感じ真相を突き止めるというストーリー。
結構うまい具合にマリリン役やJFK役をあてがい、ドラマチックさには欠けるがシナリオ運びもそこそこ。
こちらに知識やセンスがあればもっと映画に込められた細かいメッセージやギャグ性を理解できたかもしれないが、まあまあ見させてくれたという印象はあり。
ちょっと切ない余韻が漂うラストなど、総体的には悪くない視聴感。
惜しむらくは(いや全然惜しくないが笑)男性性器にぼかしを入れていたこと。
フランスって劇場クラシックオペラでも性器丸出しにして平気な国なので、本国ではもちろんぼかしなしだったのだろう。
男性性器の形がそもそも悪い冗談みたいなものなので(笑)ぼかし無しなら笑える要素になったと思う。
総評3.4の三ツ星
012011