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JOYのranoooのレビュー・感想・評価

JOY(2015年製作の映画)
3.5
デヴィッド・O・ラッセル監督作、キャストにはジェニファー・ローレンスをはじめお馴染みのメンツが揃っていながらDVDスルーというのはもったいない。
ほとんど同時期にリリースされたジェフ・ニコルズ監督の『ミッドナイト・スペシャル』が2016年作、ということを考えれば本作は劇場公開に向けて少しは格闘していたのかも…と邪推してみたり。

実際の人物、ある女性発明家の半生を追った映画で、序盤のおかしな人間たちが次々に登場する場面でこそ、いびつな人間好きなこの監督らしさを感じるが、中盤以降はサクセスストーリーの面白さこそあれ、ややおとなしくまとまってしまったような印象を抱いた。
デヴィッド・O・ラッセル監督作は賛否別れる、独特の毒が魅力だと思っているが、今作は角がとれて丸まってしまい、面白い、面白いんだけど…とどうしても物足りなさを感じてしまうのは否めない。

と、監督とキャストで期待を大きくしてしまったのは仕方ないにしても、奮闘した一人の女性発明家のサクセスストーリーとしては十分に楽しめました。
そして何よりもやっぱりジェニファー・ローレンスの魅力…!彼女の表現する喜怒哀楽だけでも、十分画面に惹きつけられました。ほとんどの場面に出ているのでもはやそれだけでもいいような気もしてきます。

(ややネタバレ)
1回目のQVCでのモップCMはほんとにあんなザマだったのだろうか…とあまりのプロ宣伝マン失格ぶりに、本物の映像を観てみたいと思いました。
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