Donatello

ザ・レイド GOKUDOのDonatelloのレビュー・感想・評価

ザ・レイド GOKUDO(2013年製作の映画)
4.2
いやもうねギャレス・エヴァンス監督凄いね。

1作目の、もうこれこそがリアル(ファミコンの)「スパルタンX」じゃないかという本当に見事な出来栄えの映画で、僕くらいの世代がジャッキー・チェンに憧れたのと同じで、アレを子供に見せたら300人に1人ぐらい、「オレ、イコ・ウワイスみたいになる」って男の子いそうなんですけどね。PTAが確実に黙ってないレベルの残虐度ですからして子供には見せられないジレンマ。

しかしあれをやった後に2作目を作りますと言われても、ちょっとそれどうなのとか、ワタクシ少々舐めくさっていたわけですけども、これトンデモねーじゃねーかと。

のっけから前作の生き残りである主人公の兄貴をアッサリ退場させるエゲツなさ。

そして全編通して殴り合いのオンパレード。
『ジョン・ウィック』とは対称的な、もうそこ鉄砲でいいだろ、っていうところでもトコトン殴り合い。
多分7、8人死人が出てるし、骨も4、50本は折ってるね。いやわかんないけど。
痛い。観てるだけで痛い。
全く手加減してなさそう。

所謂このシラットという東南アジア系の武術、閉所での戦闘がとても絵になっちゃうんだけど、それを前作よりも遺憾無く発揮していて、前半のトイレのシーンで既に悶絶して失神しましたよ僕は。

でまぁ主人公ラマ無双かと思いきや、バットとボールを武器にノックで人を殺す奴とか、トンカチ二刀流の女の子とか出てきて、トドメはシラットの達人まで現れて、もうこの無茶苦茶な感じがとても愛おしい。

達人なんかアレですよ。ただでさえ強いのに鉤爪みたいなナイフまで使っちゃって、ジュラシック・パークに放り込んでもラプトル3頭くらいと互角の戦いしそうな勢い。

その他『V/H/S ネクストレベル』に出てきた爆発オジサンも脇役に配置する粋な計らい。…かどうかは知らないけど、吹き飛ばそうよそこは。いっそのこと。

エンケンさん演じる組長ゴトウの凄さがイマイチ伝わってこなかったのがアレなのと、部下の方にどう見ても帝都大学物理学科准教授のお友達の警視庁の方混じってましたけどね。潜入捜査なんでしょうねアッチも。

もうね疲れる。観てるだけで。
ギャレス監督には「アジアNo. 1残虐描写監督」の称号あげたいぐらい。
(※ウェールズ人です)

性懲りもなく作る続編大歓迎ですよええ。
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