梅ちゃん

幻肢の梅ちゃんのレビュー・感想・評価

幻肢(2014年製作の映画)
3.3
〈幻肢〉
失ってしまった掛け替えのないものを脳が認識してしまうこと。それは時に手であり、時に足であり、本作においては恋人であり。

病院のベッドで目覚めた主人公。
どうやら自動車事故を起こし、恋人を死なせたらしい。
ただ、何故か恋人に関する記憶が完全に抜け落ちている。
TMSという電磁波を用いた脳の治療法で、記憶の回復を図る。
徐々に回復する記憶と、明らかになってゆく真実は如何なるものか。

脳に備わる機能〈幻肢痛〉と、〈幽霊〉の存在を結びつける発想が斬新。謎に満ちた設定の中、緊張感をはらみつつ展開する物語は見応えがありました😳

後に〈新聞記者〉〈ヤクザと家族〉〈最後まで行く〉〈アバランチ〉など、数々の話題作を手掛ける藤井道人監督による2014年のミステリー。なお、原作はミステリー作家の島田荘司さん。

恋人・遥を演じる谷村美月さんの儚げで可憐で、それでも意志の強い面も見せる女性像が、とても素敵でした。彼女の出演作、結構見ていると思いますが、僕の中では本作がベストアクトかもしれない🙄
なお、次点は〈死にぞこないの青〉。多分🤔