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滝を見にいくのアのレビュー・感想・評価

滝を見にいく(2014年製作の映画)
4.2
素晴らしかった…!沖田監督は日本の宝です。こんな優しい暖かい映画をずっと撮れる方、本当にいない。(しかもすごく人当たりの良い素敵な方で、挨拶も丁寧にしてくださる…)
それぞれ知り合いではないおばちゃん7人がバスツアーで滝を見にいこうとするものの、山中で遭難、さあどうする?というお話。
このおばちゃん7名、沖田監督がオーディションで選んだ全く演技経験のない幅広い年齢の方々。これが本当に信じられないくらい、フツーの"おばちゃんツアー"を垣間見ているようですごく楽しい。そして恐らく、私以外の観客の中でも全員一致して浮上した「沖田修一おばちゃん説」(笑)。ひとりひとりの持ち物や服装、ディテールの演出ももちろん、「なんでおばちゃんがそうだって分かるの!?」といった脚本力。ルマンド持ってたり、アルミホイルに塩入れて持ち歩いてたり、1人が叫んで逃げ出したら連動して全員で叫び出したり。笑 "おばちゃん"というよりは"女性"像も非常に巧みに描けていて、沖田さんの日頃の観察力に感服するほど。
本当に心が暖まるし、電車割り込みとかしてくるちょっとうざいおばちゃんにさえも優しくしたくなる作品。こういう日本映画を皆に観て欲しいし、流行ってほしい。
日本映画スプラッシュ部門スペシャル・メンション受賞、おめでとうございます!
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