どーもキューブ

(秘)女郎責め地獄のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

(秘)女郎責め地獄(1973年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

田中登監督、地獄のオセンの恋



1973年R18、日本映画監督協会新人賞受賞。

脚本田中陽造。監督田中登。

とある雑誌に今や売れっコ。

高良健吾君のインタビュー。

記事読んでみると俳優仲間の柄本明息子。柄本祐君にとある映画を連れ立って見に行ったそうな。なんとその映画が

日活ロマンポルノ!

なかでも田中登監督の

「「マル秘色情めす市場」は、大好きだ」

という(笑)(いや、私も大好きというかド傑作だと思ってるけど。)

「よりによって日活ロマンルノかいっ!」 

とツッコミつぶやき。かつて父上、柄本明さんは、沢山主演していたよなぁとか思いよぎる。

そして主演女優芹明香さんを評し

「本物じゃないですか、、、ああいうことできたらいいなぁ」

とのこと。(そうそう、あの芹明香は、凄い凄い。というか日活ロマポルの芹は、スゴイよとまた頷く)

そんな記事から見てみよう「ロマポル」シリーズ。日活ジュネオンDVD鑑賞となりました。



まずいきなり必見のタイトルバック。

石畳に塗りたくってあるタイトルキャストスタッフロール。これがノーカット、縦スクロールで展開されるこのカメラワーク。

これで監督協会新人賞だなぁと思いつつ唸る。

日活ロマンポルノは、このような大胆な映画技法や監督の野心的な試み

いわゆる

「絡み入ってれば、なんでもアリでヤル」というロマンポルノが単なるポルノじゃない
素晴らしさがあります。

主演中川梨絵さんのなんとも地獄沙汰なべらんめい口調の冷たいあたり。この素晴らしさが、作品の熱となってますね。

物語は、とある女郎屋。あだ名は「死に神のオセン」とやらがいたそうな。そこに群がる男達の地獄か天国かの沙汰責めを描くマル秘話。

なぜか人形浄瑠璃が出てきます。そのシーンの素晴らしい演出、幻想シーンの素晴らしさ。浄瑠璃とセックスを合わせた、かなりある意味、罰当たりな美しい演出も必見!

脚本もこれまた今もなお活躍中の田中陽造さんの古語、言い回しも江戸物に相応しい雰囲気の台詞でございました。

地獄的なグロシーンは、全くございません。そういう地獄責めでは、ないようです。

やはり恋の地獄、女郎の定めなんでしょうね!

ラストがまたあっけらかんと足りない感じですが、
(ロマポルの最後は、大概尻切れトンボの法則、まあ映画とはいえどもロマポルなんで)

スパッと終わって良かったです。

地獄オセンの恋の沙汰は、いかなることやら!


さて

田中監督が描く

地獄オセンの恋の沙汰

ぜひ!


追伸
その噂の「マル秘色情めす市場」いつか、鑑賞レビューいたします。凄いんで。
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