死の匂いが充満する吉原人情劇。お化けの出ない怪談。
ヒモ夫が死ぬ間際も寒いだ温もりだなんだと言うが、生と死を分けるものは温度であり、人間と人形も体温の差がある。その温度を与えることが女郎としての仕事…
池袋・文芸地下で鑑賞。(「竜馬暗殺」との2本立て)
田中登監督作品、脚本は田中陽造と一流スタッフによる時代劇ロマンポルノ。
ある女郎を抱いた男が既に3人死んでおり、その女郎を抱くと死ぬと言われる…
時代劇ポルノの金字塔として名高い田中登監督の傑作。いま観るとそこまで「ポルノ映画臭」はなく、むしろ芸術的・耽美的メロドラマの要素が強めでそこはやはり『㊙️色情めす市場』同様、アーティスティックな作風…
>>続きを読む石畳クレジット、浄瑠璃、切れた指のディルド自慰、色情めす市場に引けをとらない忘れられない名シーンのオンパレード。
エロか芸術かみたいな議論の最たる作品なのでは。
脚本もめちゃくちゃいいし田中登との相…
死神おせんと、浄瑠璃人形の夢幻芝居が、最下層に生きる女郎の生き地獄をあの世との狭間の立ち位置として、絶妙に描き出されていた。田中登監督の前衛的アプローチが、田中陽造の斬新な脚本を見事に昇華させた傑作…
>>続きを読む日活ロマンポルノ
吉原時代売れっ子だったおせんは客が相次いで亡くなった事で「死神おせん」と呼ばれ客の付きが悪くなっていた。
だがそんな彼女の噂を聞かず通い続ける富蔵はいつしか彼女のヒモになっていた…
オープニング含むいくつかのシーンの美しさは異常で、もちろん凄い映画であるものの、田中登がやった割には少し弱く感じる。時代劇を作るとどうしてこう、時代劇性に嵌るのだろうか。マル秘色情めす市場と同時期に…
>>続きを読むロマンポルノという形式を借りることで性表現を深く行えるという強みを得て、文楽が文楽の中だけでは描ききれない世話物のディープ&ハードコアな部分にまで切り込んだとでもいうべき異形の大傑作。ロマンポルノと…
>>続きを読む