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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のkoyoのレビュー・感想・評価

3.6
【成功を図るものさしは何か】



かつて『バードマン』と呼ばれた男は苦悩していた。昨日の栄光は何処に行ったのか。これまでのやり方が通じなくなる時代。それでもこれまでのやり方にこだわり続ける泥臭さがあった。

人間の中に存在する様々な欲求を、それぞれの出演者が見事に体現していた。ジェイクは全ての物差しをお金で判断する、マイクは性的な欲求に忠実、サムは薬。誰もが自己中心的。

そんな中、唯一バードマンだけは、承認されたいという欲求を求めていたと思う。言うまでもなく、1番達成するのが難しい。

バードマンを通して、万能感に浸ったからそれが通用しなくなる現実と自分とのギャップに苦しむ。結局のところ、自分の理想の姿と現実が存在するから苦しむのかもしれない。それでも理想は高く持ちたいものだ。と感じた。
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