じーつー

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のじーつーのレビュー・感想・評価

3.1
映画の中のリーガンはずっと自分がもう一度俳優として成功して、皆に認められたい一心で自分の事しか考えてないなのに対して、自分で脚本して人に披露する舞台の中での彼は他人のことを1番に考えることこそが本当の愛と言っているのが残念だった。そこが分かってないから演技も真実味がないし、奥さんも娘とも上手くいかないんだろうなぁ。



主人公の中年俳優リーガンの存在自体が、リーガンを演じた主演のマイケル・キートンそのものの姿とかぶった。彼もまたティム・バートン版『バットマン』でスターの地位を確立したものの、その後は凋落した。その彼が、長年の雌伏の期間を経て、本作の出演で再び現実世界のスターダムへと上り詰めようとしている風に見えた。
アカデミー賞にノミネートされたマイケル・キートンの姿は、映画の画面を超えて現実世界に降り立ったリーガンのようだった。