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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のgigigiのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ジャンル分けをすると、どう解釈しようか、とても難しい。コメディ色は強いけれど、どこかアーティスティックである。
前からBGMが(ひたすら叩かれるジャズドラム)素晴らしいと聞いていたのですが、まさにその通り。というかこの映画を観て、何通りものラストの解釈があるとは思いますが、あのドラムが良かったよねぇ!という意見はみんな一致するでしょう。
役者それぞれが、現実では売れっ子な名優たちが売れない、情けない役を演じているところがなんともいえない。
アメコミヒーローものの映画に過去出ていたりする、ってのがまた気持ちがいい。
息つく暇なくあっという間に映画は終わってしまう、あのスピード感は最高だった。
細かく解釈していこうと思うと、いくらでも細かく細かくほじくりまわせる映画だと思う。そういったヒントだとかがたくさん散りばめられていて、「バードマン 解説」なんて検索かければ、嫌という程細かく書いているお方がたくさんいらっしゃる。
それを読むだけでもとっても面白い。ここは納得できない、なんていう批評でさえも面白い。どんな解説を読んでも、ウンウンと言ってしまう。
ラストについては、私は舞台での死亡説を支持したいと思った。夢も希望もないけれど、それが一番しっくりくる。あの長回し風のカット、皮肉アンド皮肉な台詞・展開、ラストにつながるあのシーンを思うと…。父は死に、元妻は自殺を見届けさせられ、娘はドラッグから抜け出せない。こんな最悪な終わり方のほう(そうわかりやすく見せてはいないけれど)が、個人的にはスッキリする。
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