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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のnodriguezのレビュー・感想・評価

3.6
かつて、バードマンというヒーローもので栄光を手にしたものの、現在は落ちぶれた時代遅れの俳優となってしまったリーガン。俳優の再起をかけて、リーガンはブロードウェイに挑戦しますが、俳優のケガや娘とのすれ違い、挙げ句の果てにはバードマンの幻聴に悩まされる始末。理想と現実、自己評価と他からの批評の狭間で舞台に立つリーガンは、次第に舞台に自分の生き様や人生を投影していくのでした。
万人向けではないような独特な作品ですが、まるでワンカットで撮影されているかのようなカメラ回しには、見事に驚かされます。観ている人によっては流れるようなストーリー構成かもしれませんが、個人的には結構ダラダラさているかなと感じてしまいました。
かっこいい言い方をすれば、登場人物がそれぞれ、悩みや不満、世間への屈折した想いを抱えているということになるのかもしれませんが、とにかく観ている側の気分が落ち込む程、皆さん病んでいます。
芸術を産み出す側の難解さや演じることへの狂気を感じるような、本当に独特な映画でした。
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