ソウキチ

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のソウキチのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

一言で言うと好きな映画。
ストーリーでしか映画を観ない人にはよくわかんない映画なんじゃないかと思う。
僕的にはおっさん版ファイトクラブ。

まず特筆すべきは、エマニュエル・ルベツキの超絶撮影技巧。
『トゥモロー・ワールド』『ゼロ・グラビティ』を経てのこれである。
まさしく驚愕の映像なんだけど、ルベツキの撮影って、計算し尽くされていて、映画の奇跡や危うさから遠すぎるところにあって少し寂しい気がしないでもない。

そしてこの映画の肝はやはり、この主人公を演じるのが、マイケル・キートンというところ。
映画ファンなら誰でもわかるだろう半自伝的な役柄。
これはやはり『レスラー』のミッキー・ロークを彷彿とさせる。

過去の栄光。負け犬になった今でもそれを捨てきれずにあがき続ける男。もう一度栄光と愛を取り戻そうとあがき続ける男の話。
たとえその先は破滅だったとしても、それでも俺が輝き生きられる場所はここしかないんだ!

…という、少なくとも僕は絶対好きだなって映画でした。
ラストの解釈なんて深く考えなくてもわかる。
飛んだんだよ、おっさん。
ソウキチ

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