せびたん

giftのせびたんのレビュー・感想・評価

gift(2014年製作の映画)
3.6
昔のテレビドラマみたいなめちゃめちゃ苦しい設定を強引に進めていく作品。松井玲奈ちゃんの独特の存在感がなければここまでうまくまとまってなかったと思うので、キャスティングが素晴らしい作品なのだと思いました。松井玲奈ちゃんのちょっと頭おかしいキャバ嬢の演技がすごかったです。めがみさまでも思いましたが、この方、ちょっと頭おかしい役やらせたらすごいかも(←誉めてます。念のために)。

また若い頃美味しいと思った思い出の食べ物は、いくら懐かしくても絶対に食べてはいけないという話でもありました(←1番共感できた点)。大人になって帰省したとある夏の日、学生時代によく行った大学近くの喫茶店のランチ食べて愕然としたことあります。500円なのにうまかったよなーって思ってた思い出の味だったのに。
ひと口で帰りたかったけど我慢して食べました。人生でベスト5に入るほろ苦い食事だったかも。今ではほろ苦さしか記憶に残ってねーわ。ホントいらんことしたわ。

けど本作の主人公はひと口食べただけで「こんな味じゃねぇ」と言って食べるのやめてました。カッコいい。おれもそうすればよかったかも。そしたらあの500円ランチの味を今でも覚えていたかもやな。

ふと思ったんだけど10代の頃の憧れのあの人とか初恋のあの人に再会してもこんな感じなんだろうか。生きるって切ねーな。死にたくなるから考えるのやめよ(思考停止は大事。笑。考えるのをやめるとなぜか今この瞬間が見えてきて、思考がまったく別のモードに入れ替わって、今この瞬間について考え始める。そうすると人格交代?気持ちの変化?が起こって人生楽になりますよね?)(←いや絶対誰も同意してくれないわこれ。笑)(関西弁と標準語を切り替えることでもモードの変化は起こる)

そういやこれレベルでほろ苦かった食事といえば(←考えるのやめたんと違うんかいっ!)。
離婚まもない頃、深夜に腹が減って冷蔵庫漁ってたら冷凍庫に別れた妻が作ったカレーがあって、まずそれを見つけたのがほろ苦かった🤣よせばいいのに食べちゃったら、いろいろ考えちゃってほろ苦いどころか苦くて切なかった🤣いやカレーじたいはうまかったんやけどね(←これも念のために)。そうじゃなくて心の問題というか🤣

なんてことを思い出してたら別れた妻の顔をもうあんま思い出せないことに気付いた。離婚する時、ふたりで思い出の写真とか全部捨てたこともあるのかな。単純に20年以上経ったせいかもね。いやマジでほろ苦いわー。やっぱ失われたものとか時間を振り返るとロクなことないな。
せびたん

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