爆裂BOX

ダイナクロコvsスーパーゲイターの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
ハワイにあるドレイク研究所から秘密裏に作られた巨大なワニとトカゲが脱走。私設部隊の攻撃にもビクともしない2匹の怪物は観光客を襲い始め…というストーリー。
B級映画の帝王ロジャー・コーマン御大製作のモンスター・パニックです。コーマン御大製作の「ディノクロコ」のダイナクロコと「ダイナソーフィールド SATSURIKUSHA」のスーパーゲイターが激突するクロスオーバー作品でもあります。
観光客を食いまくる二体の怪物を倒す為、研究所を調査していた政府のエージェントポールは自然保護官のキャシディやドレイクに雇われたハンターのケイジャンと共に二体を誘導して戦わせて勝ったほうを倒す作戦を考え実行に移します。
映画開始一分もしないうちにモンスターが現れ逃げ惑う研究員達をバクバク食いまくる出し惜しみのない登場の速さは流石ロジャー・コーマン御大という感じです。ダイナクロコは二本足でのしのし歩きながら人を喰らい、銃で何発撃たれようがビクともしないタフネスを誇り、スーパーゲイターの方は地面を這いながら猛スピードで人を襲います。スーパーゲイターは水面から突然現れたり、真横から喰い攫ったりとそのスピード活かした襲撃シーンになっています。四つん這いでうさぎ跳びみたいにピョンピョン跳ねながら追い掛けてくる姿はちょっと可愛かった。ダイナクロコは鳴き声がまんま「ジュラシックパーク」のT-REXのまんまで笑っちゃいました。ジープ追い掛けてくる所は一応オマージュなのかな?どちらもCGですが、そのクオリティは正直チープではあります。
テレビ―ムービーだからか人はバクバク食われても流血が少ないので二体が登場するオリジナルと比べると捕食シーンは物足りない所はあるかな。勢いは面白いけど。
主人公の政府のエージェントと森林保護官が事態解決に奔走したり、悪い金持ちの秘書が邪魔者殺したりといった話もありますが、基本観光客がひたすら二体にバクバク食われていく中身の無い単純明快なストーリーですね。主人公のエージェントには華はないけど、ヒロインのセクシー自然保護官はスタイル良かったですね。悪役の秘書も黒髪美人でした。ワイルドイケメンなハンターは意外と紳士的でまともだったけど、ダイナクロコに爆弾矢クロスボウで放つ所はカッコよかったけど、後半は活躍しそうで見てるだけだったな。元凶の金持ち役でデヴィッド・キャラダインが出てますが、この人の末路はちょっとビックリ。食われて死ぬかと思ったのに…登場キャラは紋切り型すぎて面白味はないですね。他はほぼエサ要員ですし。
肝心の対決は本当に終盤ちょっとで、「バケモンにはバケモンにぶつけんだよ!」と誘導されて戦い始めますが、カメラワークも工夫ないし、ただ体当たりしたり噛みつくだけで地味なので盛り上がりには欠けましたね。人間の横やりで決着つかずではなくちゃんと決着ついたのは良かったな。その後生き残った方もアッサリ倒されたけど。
最後のオチもお約束のベタベタすぎて笑ってしまいました。
テンプレ通りのB級モンスター映画という感じで、テンポもいいしこの手の映画になれた人なら普通に見れるんじゃないでしょうか。