(2回目:2022年10月)
誰が子どもを育てているのだろうか?
社会もそして我々を取り巻く環境も大きく変わっている。子どもを持つ親の中には、我が子の教育を学校に任せっきりにしている人もいるかも知れないし、その親自身も自分が子どもの頃に接してもらった親の影響を大きく受けていることも多いようだ。
かつては学校の”先生”は絶対的な存在でもあったようで、”先生”という名の通り尊敬される立場であっただろうし、威厳を持っていたように思う。当然の結果として、先生の言うことは子どもが従うべきことであり、子どもの親も先生の言うことを受け入れていたように思う。先生だけではなく両親も同じような存在であったかも知れない。
本編では、社会的な要請もあってか、かつてのような厳しい態度をとりにくくなって立場が弱くなってしまった先生と、両親から十分な愛情をもらえないまま大人になってしまった親と、その中にいる子どもたちが描かれている。
お互いに難しい状況だと思う。本当に大切なことだろうなと思ったりもする。綺麗な言葉だけではどうにもならないことがある。子どもだって、おとなだって、抱きしめられたい。英語圏では、Good boy! Good girl! と言うイメージでしょうか。
ここ数年のコロナ禍で、”接する”機会が激減してしまっている状況で、子どもたち(おとなも)は、どうなっているのだろうかと心配になった。オンラインの状況下においては、言葉は符号化された情報として扱われてしまうだろうし、集まることができない状況で、非言語情報も共有されにくい。きみはいい子と抱きしめてあげる人が、そして環境が無くならないことを願うばかりです。
(2015年8月7日視聴)
タイトルが気になって仕方なかったこの映画をやっと観られた。子どもだって、おとなだって、抱きしめられたいよね。