『きみはいい子』(2015)
監督:呉美保
小学校低学年と幼稚園児という2児の子を育児中の今、この作品が刺さらないわけがない。
実際に手をあげることはないけれど尾野真千子演じる母親の気持ちは痛いほどよく分かる。
元気に育ってくれるだけでいいはずなのに、やはり子供の一挙手一投足にイラつくこともあり、叱ってしまってから自己嫌悪に陥ることも日常茶飯事。
おそらくどの親にでも経験のあるような育児の苦しみを、これでもかと露わに見せつけられると痛いところをつかれて胸がざわつく。
小学校の先生の大変さ、ママ友付き合いの大変さも実際には経験はしていないが、かなりリアルに感じる。
あの宿題に対する子供たちの反応やその後の感想の言い合いはドキュメンタリーを見ているようで深く心に刺さった。
見終えると子供を優しく抱きしめたくなるような、全てのお父さんお母さんに見てほしい素晴らしい作品だった。