色情狂(ニンフォマニア)であるジョー(ステイシー・マーティン~シャルロット・ゲンズブール)が、自分の半生を、出会ったセリグマン(ステラン・スカルスガルド)に語って行くが…、という話。
ラース・フォン・トリアー監督の話は、どれも、自分独自のルールにはまり込んで、どんどんどん底に落ちていく女性の話、とのことだけれど、これもまたそんな感じ。
話の聞き手であるセリグマンは、性体験は無いが、豊富な芸術の知識で、ジョーの性遍歴を、魚釣りや宗教になぞらえて語って行くのが、面白いと言えば面白い。そして、ラストをめちゃくちゃにしてしまうのがちょっと残念だけれど、これもラース・フォン・トリアらしさかもしれない。
色情狂だから、全編その場面ばかりで、しかも完全版でないのでぼかしばかり。
セリグマンもジョーも孤独が際立って、終わる、それが、テーマと言えなくもないけれども。
ラース・フォン・トリアー監督作では、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」が一番だろうと思う(2023.12.24 12.29)。