「ワルサーP38は2丁もいらねーぜ」。
栗田貫一、ルパン3世1発目。
『ルパン3世 ワルサーP38』。
あのルパンが持つ古き名機“ワルサーP38”にまつわる話。
シルバーメタリックのワルサーP38。
元はルパン所有の銃だったがとある昔の曰くで失う。
その昔の曰くとシルバーメタリックのワルサーP38がまたしてもルパンの前に現れ、牙を剥く。
ホント、クリカン、ほとんど違和感ないな。
あの当時、モノマネ番組でその真価を発揮し、後任に。
もう、これはモノマネの領域を超えてる。
今回はそういう意味で“仕切り直し”感を感じる。
絵のタッチもこの辺から少し変わってきた。
でも、中身は結構基本に忠実というか。
ルパン、次元、五右衛門、不二子、銭形。
このメンバーが結構基本に忠実のお約束的なチームワーク。
そこの安心感が心地良すぎる。
不二子の「じゃあね〜ル、パ、ン」すらない、絶対的なコンビネーションが見れる。
今回も不二子以外にもエレンなる、殺しや集団の中の一輪の花、美人が現れる。
エレンしかり、ルパンしかり、過去との決着からの、自由への渇望と自由の不自由さという、意外と“自由”に関する深いテーマを投げかけてくる作品。
あの殺し屋集団も、なかなか骨太なハードで血の気の多い集団で、最後にこいつらどうやってやっつけんのか?って思ってたら、スゴい番狂わせがあり、こいつらすら話の要素の1つでしかないところもスゴい。
なに、あの、人工衛星型のレーザー!?
みたいなとんでもない政府がらみの兵器が出てきたり、スケールが半端ない話。
その中で、いつものメンバーの安定感を持って乗り切り、ルパンの過去が少し垣間見れるクリカン1発目にして、哀愁も漂う奥深い作品。