千年女優

パシフィック・リム アップライジングの千年女優のレビュー・感想・評価

3.5
太平洋から現れる異種族プリカーサーの怪獣の群れを撃退し平和を取り戻すも、来る再戦に向けて巨人兵器イェーガーのパイロット育成に励む環太平洋防衛軍。森マコによって不法ロボ製造の少女アマーラと共にスカウトされた戦死した英雄の息子ジェイクが、突如現れた正体不明のイェーガーがもたらす新たな戦いに臨む様を描くSF映画です。

童心くすぐるギレルモ・デル・トロの『パシフィック・リム』の続編で、製作に引いた彼に代わって『トランスフォーマー』の脚本チームにいたスティーヴン・S・デナイトが監督を務めていて、それによる影響かロボット描写は重量感がズシズシ伝わった前作に比較するとよく言えば縦横無尽、悪く言えば忙しない動きへ味わいを変えています。

それでも夜間や悪天候でお茶を濁す事の多い怪獣ものにあって好天下でのバトルが多いのは好印象です。お話は荒唐無稽さがアップしておりやや強引さが感じられる展開で思わず「避難終わってない!」と叫んでしまった終盤のバトルが象徴的ですが、それでも全体として登場人物の想いが積み重なってスパークする作りで満足させる一作です。
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