ユキチャピ

マイ・インターンのユキチャピのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・インターン(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

2015/10/15木曜日。劇場で。


現代社会を反映した舞台設定がいいね。ネットに関する知識とアイデアがあれば少ない資金でも誰もが起業家になれる時代。そこで成功するのは一部の人だけだけどね。世の中それほど甘くない。オークションサイトに商品を出品しても、思うほど売れないから!自分で立ち上げたサイトとなると、まずアクセスしてもらうところで挫折する人もいるよね。

本作の主人公アン・ハサウェイ扮するジュールズがその世界の成功者。ファッションサイトのCEOで、美人で仕事ができる女性であり夫と可愛い娘がいる。世の女性が嫉妬もとい憧れるライフスタイル。

若い女社長に若い社員。服装も自由で、社長は社内で自転車を乗り回す。成功したベンチャー起業の雰囲気は明るくていいねえ。そんな社風の中に、70歳のジジ様ベン(ロバート・デニーロ)がシニア・インターンとしてやって来るって設定からしてコメディチック。

予想通り、最初から笑わせてくれた。同僚たちのデスクの上にはデジタル製品が置かれているのに、ベンがカバンの中から取り出したのは置き時計などのアナログ製品。ジェネレーションギャップがあり過ぎて、どうなる事やらと心配したが、デジタル世代とアナログ世代の交流は笑いあり和みありで、観ていてほっこりする。

オタクっぽい同僚が抜群のタイミングで笑いを誘う重要な?役割を果たしている。欲を言えばもう少し彼とベンとのコメディシーンが観たかった。ジュールズとベンとのエピソードが主軸になっているからねー。

年上の部下の扱いって難しいよね。ジュールズも最初は苛立っていたから。ベンが器が大きく社交上手な人物だったからこそジュールズはじめ若い社員たちも彼を受け入れる事が出来たのだろうね。人生経験豊富で知恵があっても、若い人達と上手くいかない人もいる。プライドが邪魔をするのかな。

ジュールズが難題に直面する度に、ユーモアを交えながら的確なアドバイスをするベン。同じ内容を伝えるにも、言い方によって感情が左右される事を彼はよく心得ているのだろう。勉強になりました。はい。人生の転機が訪れた時に、彼のようなジジ様かババ様がいたら、私の生き方も、もっと良くなっていたかも。なんて思わずにはいられない作品だった。

アン・ハサウェイは素敵な女優さんで好きなのだが、本作のレベルを上げたのはロバート・デ・ニーロだと思う。彼の演技力は言うまでもなく、優しい笑顔に癒され、マッサージ師のフィオナのテクニックもとい大人の色気漂うフィオナに恋したデ・ニーロ(ベン)が可愛くてたまらなかった!続編製作してくれないかな。
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