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マイ・インターンのcamusonのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
4.0
本作は、新興企業が先進的な取り組みとして導入したシニア向けインターン制度に、
会社をリタイアした男が採用されて・・・というような話です。

当該企業は、若い女性社長が起こした新興WEBアパレル企業と、
絵にかいたような若い企業文化の会社で、社長はアン・ハサウェイ。
(一度も使ったことないから、まったく疎いのだが、前澤のZOZOみたいな会社?)
一方、シニアインターン生に応募して採用されるのは、
斜陽産業筆頭ともいえる電話帳印刷会社を定年退職になったロバート・デ・ニーロ。

女社長的には、人に勧められるままに形式的に導入したインターン制度だったようで、
シニアインターン生に対して何の期待もしていないし、
最初は頼むべき仕事が無くて持て余し気味でしたが、
デニーロが、若い会社に欠けがちな、人生経験からくる知恵を発揮して、
社員に適切なアドバイスをしまくり、
信頼される人材になっていくというような流れです。

そこそこわざとらしい設定ながら、
あまりいやらしくなることがない匙加減が心地よいと思いました。
ロバート・デ・ニーロが演じるジジイが、決して差し出がましくなく、
でも芯がしっかりしていてぐらつくことなく、
的確な判断ができるのがカッコいいのですよね。

自分のやりたいことで起業する若い女性であったり、
その女性を支えるために専業主夫を選んだ夫であったり、
第二の人生を全く別業種の会社のインターンから始めるリタイアジジイだったり、
働き方の多様性と、価値観の多様性が、ごく自然に示されていて、
ふと自分の働き方を振り返るきっかけにもなりそうなところがイイと思いました。
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