こつぶライダー

マイ・インターンのこつぶライダーのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
4.0
道に迷ったとき、人生に疲れたとき……
そっと、ヤドリギの様に支えになってくれる映画は、いつまでも記憶に残る。
私の中で、この作品はそんな映画。

私のいる(今は求職中のため正確には"私がいた")医療業界では特に、年齢やキャリアの逆転は顕著である。
同期は一回り上だった。
後輩に50代の新人もいた。
彼ら・彼女らから見たら、私は歳下の上司だった。
様々な道には、年齢は関係なく、その道のキャリアが存在する。

しかし、生きてきた年数というのも、人生のキャリアである。

超高齢社会に伴い、年少人口が下降する中、シルバー(今はプラチナと呼ぶらしい)世代が社会の歯車を担っている。
一方で、若年層にはそれなりの苦労もある。
生きている時代によって価値観は変容していく。
しかし、新しい時代を創るのは、いつだって若者だ。

ブームは若者が動かしている。
そりゃそうだ。年齢を重ねていけばいくほど、自己投資は少なくなる。
夫婦であればパートナーに、子どもがいれば子に、また社会貢献や次世代育成に労力を注ぎ込む。
だからこそ、自分に注ぎ込める世代が、経済を動かせる。

そんな若者へ、過去を生きた先人達の知恵を授けるのは未来を創造することに繋がると教えてくれる。

そういえば、アン・ハサウェイは『プラダを着た悪魔』でもそんな役回りだった。
社会的には強く生きてるように見えても、内面には非力さを隠している人間らしさが出ている。バリバリなキャリアウーマン役が適任。

彼女の魅力がギュッと詰まった大好きな作品。脇にロバート・デ・ニーロという大スターがいるからこそな作品。完璧。

もうすぐアラフォーな私にとってみれば、どちらにもなり得る存在かも。頑張らなきゃ。
こつぶライダー

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