デイン・デハーン主演のちょっと変わったコメディ作品。監督・脚本を手掛けたジェフ・バエナの監督デビュー作である。
デイン・デハーン演じるザックは恋人ベスを事故で亡くし落ち込んでいた。だが、数日後ベスは墓から甦っていた。最初は戸惑いを隠せないザックだったが、生前と変わらないベスの姿に安心し、もうベスのそばを離れまいと思う。だが、ベスの様子が次第に変化していき…。
なーんか全体的に惜しい作品。恋人がゾンビになっちゃうとか、ゾンビでも意外と普通に話せちゃうとか、そういう設定や劇中の会話は「面白そう」と思うものが多かったのに、最後までそれが「面白い」という気持ちに繋がっていかなかったのが残念。デイン・デハーンやジョン・C・ライリー、マシュー・グレイ・ギュブラーといった俳優たちも結構頑張ってコメディタッチで演技をしていたと思うんだけどなぁ〜…何故かそんなに笑えない。
ベスがゾンビになった経緯やザックとベスの関係など、導入部分が曖昧なのも問題だが、全体で見るとやはりテンポが悪い。特にゾンビになったベスの様子が変化するまでが冗長に感じた。ストーリー展開上、不要な部分はなかったとは思うのだが…どうもだらだら続いているように感じる。もう少しテンポよく進められると良かったかもしれない。
ただデイン・デハーンはこれからもっと活躍して欲しいなぁと思わせる俳優であることは確か。やはり今回も目が特徴的で、例え脇役でもきらりと光る演技を見せてくれるんじゃないかと期待してしまう。
「ゾンビ」というテーマがこれだけライトに描かれていることを知れたのは発見だったが、それ以外はパッとしない印象を受ける作品。デイン・デハーン目当てで観るならありかもしれない。