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友だちの恋人のhasseのレビュー・感想・評価

友だちの恋人(1987年製作の映画)
3.4
○「友達の友達は友達」

「喜劇と格言劇」最後の6作目。ストーリーや主人公女性の抱えるものは6作中最も陳腐でさほど面白味はない。ラストの四人の服装の青と緑の色分けはやり過ぎかも笑 運動会でも始まるんか。
モテ女レアの余裕感、ナチュラル上から目線はいかにもいそうで、主人公ブランシュがいつ仲違いするかハラハラしたけど、最後まで女の友情を貫いていた。

「喜劇と格言劇」連作を通しての感想。ロメール監督は当時60代にもかかわらず、若い女性の恋心や悩みを映像化するのが巧すぎる。
これらの映画は「ドラマ」というより「スケッチ」みたいな感覚に近く、主に女性の飾らない心理描写と人間関係の移ろいが克明に活写されている。35ミリの画質、4:3スタンダードサイズの画面も、主人公の身の回りのみにフォーカスしたミニマムな世界観を演出する上で有効である。
作品によって色んなタイプの女主人公が出てきた。共通するのは20代半ばであること、恋に悩んでいること。連作を通して見えてきた普遍的な真理…みたいなものが書ければかっこいいのだが、よく分からん。一つ言えるのは、恋愛は誰でも通用するセオリーはなくて、自分と相手の関係性に合った進め方がいいよってこと。そして、恋愛相手なんて腐るほどいるから一人で失敗してもくよくよすんなよってこと。かな。
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