これはひたすらスペクタクルを堪能するのが正しい気がする。広大な遠景、圧倒的な物量、壮絶な十の災い。神の容赦なさと都合よさに翻弄されるモーゼさん、という点で『ノア 約束の舟』に近いけどファンタジックさよりリアルさ強め。観入ってしまうのでそこまで長さは感じなかったよ。
モーゼは十戒と海が割れるエピソードくらいしか知らないのでちょっと調べたら旧約聖書の「出エジプト記」にかなり忠実。でも宗教臭さはさほどなく、文字通り神と王の激突の話。クリスチャン・ベールの内に秘めた激しさはさすが。時々ラムセスが北村一輝に見えます。