手に足に汗握る。ワクワクする展開。
この空を歩く壮大な綱渡り、今はなきワールドトレードセンターを舞台にしているからこそ映画化に意味が付加される。
ラストは一筋の涙が流れてしまった。
犯罪芸術。彼はアーティストであり、脅迫や要求もないし、通したいのは自分の求める美しさだけ。成し遂げたい芸術が、結果的に非合法で犯罪になってしまう。
それでも、彼のセリフの中で「クーデター」と発することが多かったのは…?
命懸け
犯罪
クーデター
ワールドトレードセンタービル
キーワードが重なるけれど、非なるもの。
芸術で国へ一矢報いる彼に。製作者側の、テロへの抵抗の意を、彼の行動やセリフに混ぜて、発信しているように感じてしまう。
あれから16年。ニューヨークには就任を数週間後に控えたトランプ氏がいる。ハリウッドで作り直されたCGのビルは圧倒的で美しかった。理想は映画でしかみれないのだろうか。などと考えながらぼーっとみた今年初映画でした。
“ワイヤーに、ビルに、ニューヨークに敬意を”
悲しいかな唯一「永遠」となりうるものは芸術だけ。