FREDDY

グラスホッパーのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

グラスホッパー(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

伊坂幸太郎のベストセラー小説を瀧本智行監督が映画化したサスペンス作品である本作は、東京・渋谷のハロウィンの夜に、迷子になっていた少年を交番に連れて行こうとしたところ、故意にスクランブル交差点に進入してきた車にはねられ命を落としてしまった婚約者・百合子を殺害した真犯人に復讐をするため、職を捨てて裏社会の組織に潜入した元中学校教師の鈴木と、今までに自身が殺害してきた人間の霊が見えてしまう、特殊能力を駆使して人の心を操り自殺に追い込む殺し屋・鯨、そして裏社会に君臨する寺原会長の息子・寺原Jr.からの依頼を受け、相棒の岩西とともに鯨を追う殺し屋・蝉を主軸に、それぞれに思惑を抱えた3人の男の運命が渋谷スクランブル交差点で起きた事件をきっかけに交錯していく様が描かれたものとなっているのだが、可もなく不可もなくといったところでしょうかね。生田斗真、浅野忠信、山田涼介などといったキャスト陣のネームバリューや映し出される物語、浅野忠信と山田涼介による肉弾戦など惹かれるものはあったのだが、どうも全体を通して重厚感と言いますか、俳優陣の演技や描かれている内容とのズレを感じる軽めの雰囲気が妙に気になってしまって物語は疎か作品自体に深みを感じられませんでしたし、様々な思惑を抱えた組織や殺し屋が登場する点や、一つの事件によって運命が交錯していく展開など観ていて面白いが、やはり寺原会長率いる組織のあっけない最期には物足りさなが。盛り上がりどころは前文で触れた浅野忠信と山田涼介による肉弾戦と冒頭の事故シーンばかりで人によっては退屈に感じてしまうでしょうし、もう少しメリハリが欲しかったですね。
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