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レヴェナント:蘇えりし者のよっこのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.9
レオナルド・ディカプリオ主演、渾身のサバイバルストーリー。

長い尺もなんのその、長い野宿生活のリアリティを出すには足りないくらいなのかも。

厳しい雪山で生き残るための本能的な知恵、何度も死にかけながら息子の復讐へと駆り立てる生命力が恐ろしい程伝わってきた。

語らずとも坂本龍一の音楽が淡々と静かな演技をしているかのような大自然の荘厳さ。

アメリカ開拓期の入植者、インディアン部族の毛皮や土地といった利権とは関係なく、持たざるものだからこそ失われたたった1人の大事な息子を思う父の執念をディカプリオが満身創痍で演じた姿に感嘆!

英仏、インディアン部族にもそれぞれ対立があり、どちらが敵味方か分からなくなるが、グラスにとっての敵は初めから決まっているので、その辺はわかりやすいストーリー。

先日観たゴールデンカムイの監督がこの映画の世界観を参考にしてたのも納得。

快適な現代社会を送っている我々には想像できないほど過酷な環境である。

も゙うすぐアメリカ大統領選が始まるが、ほんの200年前まで沿岸部から離れた未開拓の地で、一攫千金の夢を見て危険を冒して戦った時代もあったのだなぁ、としみじみ感じた。
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