フッカー

レヴェナント:蘇えりし者のフッカーのネタバレレビュー・内容・結末

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

さて、映画館だあ、映画だあ。
皆さんこんちには?笑

映画みたいのに随分と久方ぶりの映画鑑賞になってしまった。頭から出血したり研究室での方も色々あったりと怒濤のように日々が過ぎ去り、気づけば5月。最近風の触りが心地よいですね。
そして久々の映画がこの「レヴェナント」で良かった。


目ぇひんむいて見ていた。
映し出される川の流れ、一点ではその流れが変化し荒くなる。
三人の家族と笑顔。
陽に照らされた木がシルエットのようで穏やかな画。光ごこちが綺麗。でもそらには暗雲が近付いてきている。不安な気配。

始まってすぐこの作品の世界に引きずり込まれた。
グラスと息子のホークが鹿猟を行うこの時から既に静寂に包まれてる。
足音が響く。
動物の動きが聞こえる。
びりびりくる緊迫感。
そうして始まっていく物語。

先住民としてその土地に住むインディアン
彼らの土地を侵略していく白人達
生じる殺戮はどちらの立場から見ても衝撃的。
各々の激しい動きと一瞬の死。
それを個別に連続して追っていくカメラ。
目が釘付けになった!!

彼らの戦いは自然の中で行われている。
その厳しくも美しい自然の風景が強く描かれる。
その美しさはやっぱり荘厳と言う感じかなあ。
ただ自分はこの荘厳という言葉が不得手でしっくりこなくて、こう感覚的には分かるんだけど、実際に目でイメージしにくい言葉というか笑

そんな自分の乏しい語彙力何かぶっ飛ばして、風景に圧倒された。
自分は映画の読解力がホントにまだまだ未熟だなあと思うところで。
それは構図とか、カットとか、カメラワークとか、演技の善し悪しとか、基盤となるものを学んで知っていないから、何とも判断できない。

でも!!!
自分の心に、感性に響いた、良い
カッコ良かった、エロかった、感動したなど

そういうストレートな気持ちを大事にしてただ観賞するのもありで、勉強不足とか素養不足とか表現力不足とかはまあ見ていくうちにでいいかなと笑
知りたい気持ちはあります笑

だからそんな自分にとってこの映画へのストレートな気持ちは、映画の映像世界に本当に引きずり込まれた作品。
物凄いエネルギーでもって、「お前座席からこっち来いよ!!」みたいな笑

それはグラスの演技によるものって言うのがやっぱり自分の中で大きい。
「生」へのエネルギー
自然との戦い
自然の中で生きるグリズリーとの間にあるのは、生きるか死ぬか
その容赦ない世界

そこに「ただ何も出来ない自分の目の前で息子が殺される」という恐ろしい復讐の物語が絡まる。
父を心配する息子の目、息子を愛おしむ父の目、そしてあの瞬間のグラスの憎しみの目

その時見上げた空は、トーンが暗くなったように感じた。
木々を見上げた画って元々何か怖い気がする。
それは昔空が好きだった子がいて、俺も影響されてそれ以来空を見るのが好きになった。
その子は空の写真撮るのが凄く綺麗で上手かったから、自分でも色々撮ってみて、色々見せ合ってそんとき
「木の枝って見上げて逆行で撮ると黒くシルエットになって伸び回って何か不気味だな。」そう思った。

今回の映像でも見上げるシーンは多かったけど本当に様々。視界が開けるようなときや、暗さ危うさを表すようなときとか。
見入ってた。

復讐を自らこなすかどうかグラスは選択することになる。そして彼がとった行動は.....
それによって母の幻影は笑って去っていく、見えなくなる。
過去に生きていた彼の目の焦点が、「私達(あっ、目合った!という冗談はさておき)」に「正面」に向けられたラスト。
区切りを終えたグラスは「生」へと向かう
フィッツジェラルドの生死は「神に委ねる」といって川に放ったが彼は結局。
生へと向けられたグラスの目。彼の生き方はどのようなものになっていくのか....。
圧巻!!

ただ正直言って自分はこの映画でよく分からないところもある。それは「神」が絡んでくるところ。
宗教的な感覚って、キリスト教的な唯一伸より、俺は多神的なやつのが「まだ」すっきりする。
日本人なら八百万とかあるのかもしれないけど、
アイヌのカムイで考えられる特異な「良い神と悪い神がどちらも生まれた」ってのが好きというかすっきりする。

そういう神としての台詞はやっぱり理解しきれなかったなあという印象。浅学な自分をひたすら感じるここ最近。
宗教的な部分も知ってこそ理解できるところだと思う。神に対する捉え方はどうであれ、自然というものの脅威、強さ、美しさは人間がどうであれそこにあるんだなあと。


でもでも!!
素直な感情として、
恐ろしく目を開いて見入っていた集中した。時間というのはやはりこんなにも短く感じるものだなあと。
凄い!!

それでいいではないか笑
久しぶりに書いたから、書きたいこといっぱいあって思いも沢山あって、だからいつも以上に独りよがりな感想だけど。

それでもいいんじゃない。
ディカプリオすんげえ!!!そりゃオスカーだよね!!
くまーーーーー(๑・㉨・๑)(๑・㉨・๑)

さあてこれから皆さんの「レヴェナント」のレビューとパンフレット見るのが楽しみでしょうがない(*≧∀≦*)

溜まっているタイムラインもちょこちょこ遡って楽しんできます(・∀・)ノ