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レヴェナント:蘇えりし者の346のレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.9
レヴェナント鑑賞。イニャリトゥの作品って、自称シネフィルたちが、批判するなら私ぐらい映画をみてから言ってとか、批判する奴は大した人生経験をおくってないとか書いてたりする。ヤフーレビューとかで。キモい笑
そんな仲間にはなりたくないけど、レヴェナント良かったよ。

圧巻は最初の戦闘シーン、もうあれで掴むよね。七人の侍の最後の合戦ばりの迫力。あとは、テレンス・マリックや、デビット・リーンの作品のような、壮大なパノラマ。光。時の流れ。孤独。これは映画館でみなくては損するよ。それぐらい美しかった。でもあれ?オリジナリティは?この映画に新しい発見は あったのだろうか…。

いや面白かったけど、最後の最後まであきなかったけど、ん?カタルシスはあったか?復讐劇として、主人公の絶望が弱くないか?親子の関係性はしっかり描かれていたのか?って思うけど、そういう映画じゃないのかもしれない。妻の亡霊が、なぜ彼の息子とともにいないのかというとこに、 なにか秘密があるんだろうけど。ちょっと、そこらへんは弱いというか、勘ぐるまでのパワーは湧かないってのが、自分にとってのイニャリトゥ作品。

でもディカプリオは、今までの功績とかじゃなく、これでディカプリオにオスカーあげなきゃ誰にあげるんだ!って芝居してて、何よりそれだけで観る価値はある。トムハーディも素晴らしいし。

ん?なんか全体的にディスってるみたいになってるけど、違う!俺は、あと3時間この映画を観てたかった。アラビアのロレンスばりにインターミッションをおいて2部作にすればよかったのに。
ディカプリオが救出されるまでが一部、トムハーディを殺しに行くとこから二部で。
でも、まぁ、それじゃ採算とれないのと分かるけど。ただ、この割合だと、なんかサバイバル映画としての印象が強すぎて…。

たぶん好みの問題なんだろうけど。二部は、あのインディアンと、あの気弱な青年と、隊長と、ディカプリオでチームを組んでトムハーディ殺しに行けばよかったのに。うん、そんなのイニャリトゥは撮りたくないだろうな。

でも、ほんと、何度も言うがレヴェナントは映画館で観るべき。あれを体感するべき。ただ、すごく良かったけど、完全な好みとして、ポール・トマス・アンダーソン監督で、ホアキン使ってこの作品やってたら、もっと好きだったかもしれない。ダニエル・デイ・ルイスでもいい!でも年齢的に厳しいか…。
いや、でも、今回はディカプリオは使おう!ディカプリオにオスカーは取らせてあげたいし。

撮影のルベツキは…悩むなぁ。監督の作風と噛み合うように思えないからなぁ。でも、大自然の厳しさとかを描くことにポール・トマス・アンダーソンは興味なさそうだし、それだと困るからルベツキとうまくやってもらおう。
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