Melko

サーシャと魔法のワンダーランドのMelkoのレビュー・感想・評価

3.0
魔法のワンダーランドっていうか…
ワンダーランドがワンダーランドしてるサマが最後の最後5分ぐらいしか出てこないから…

休日の昼間に流し見、作業しながら流し見、仕事や勉強のBGM程度で良いかな…
ロシア映画なのに吹き替えしかなく、声優さんたち健闘してたけど、面白さは半減て感じなのかなあ…やはり洋画はオリジナル音声で見たい。

パワポ使いたての人が頑張って切って貼ったような寄せ集めのダサダサジャケット、でもまさにこの通りで、これ以上でもこれ以下でもない。
バレエの国らしく子どもが隊列組んで踊ったりするのは微笑ましいが、みんな絶妙にシュッとして冷たいお顔立ちで可愛げはあまりない。
おまけに主人公サーシャが、好感持てない感じの生意気な小娘。最初あんなに「早く帰りたい!」とさも自分だけ良ければ良しみたいな感じで、どんなことを経験して改心するのだろうと思いきや、なんかいつの間にか「みんなを助けよう!」になってて、「ん??」状態。
手に負えない悪ガキ感は冒頭で伝わったから、助けに来る犬と猫が慕ってる理由
悪いだけではない、サーシャの良いところをもう少し掘り下げて欲しかった。

また、悪役である大使にも一応スポット当てて、そうなった理由を切なげに見せてくるが、「自分がされたイヤなことを、関係ない人にもすることで発散する」という、人間として最低なことをしてるせいで、ただただイヤな奴認定。そのくせ最後は生ぬるい制裁。
あと致命的なのが、満を辞して出てきた王妃が、ただの化粧ケバいおばさん(衣装ヨレヨレ)だったこと。。オズの魔法使のグリンダみたいなのを期待してたから、せめてシャーかけるなり工夫してほしかったかな…ここのクオリティと扱いの雑さはもはや閉口レベル。いくら優しくても、子どもたちから慕われてる理由を疑うほど。。単純にお顔が性格悪そうに見えます。ハリウッドってそう考えたらホントにすごいんだなあ、と実感。

いつになく辛口になってしまったけど、そんな中での点数は、
・段々とJOYに見えてくる悪役の怪演と歌唱力
・作り込まれたセットと厨二心をくすぐる小道具を担当した美術班
・決死の救出劇を頑張った犬と猫
・厨二心をくすぐるメカ兵隊をデザインして動かしたCG班
に対して。

とはいえ、
良い子って、規則正しい生活、お菓子は体に悪いから食べない、遊んじゃダメ、みんな同じ服、厳しい生活を人にも強制する。。それで良いの?
というメッセージを、そこはかとなく薄く伝えてきてくれるので、(最後の子どもたちの楽しげな歌で台無しだけど。ない方が味わいがあったのに…)子どもと一緒に見てみるのは良いかもしれない。
子どもは子どもらしくが一番だということか。
Melko

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