前半要らないと思う。DIYなSFとして、ヴィルヌーヴやロウリーより早くそれらしきものをやっていたのは凄いと思うが、いかんせん要素を詰め込みすぎていてむしろ押し出すべき監督の自意識のようなものが薄まってしまっているのが勿体ない。ましてやその一つ一つが強烈であるわけだし。まぁでも卒業制作として低予算でインパクトの強いものをやろうと思ったらこうせざるを得ない気がするし、滲み出ている野心も好き。初期映画のトリックを活かしているのも良い。まぁでも剛速球ストレートを投げられる濱口がいかに稀有な存在かを再確認させられた。