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彼方からの手紙のnadaのレビュー・感想・評価

彼方からの手紙(2008年製作の映画)
4.2
あまりに幻想的な──。橋、階段、観覧車、空き家、ビデオ、黄昏時……、幾重にも設定された「境界」を空間的にも時間的にもシームレスにたゆたう。観覧車から降りてから、木下美紗都の歌があまりにも自然と入ってくるところは何度見ても驚く。こんなにも違和感なく、しかも効果的に歌を挿めるものなのか。
空き家でのシークエンスは過去と未来が撹乱される幻想空間の描写として極限であり、少女にビデオカメラを向けられた男が、少女とともに踊りあう。ひたすらにエモーショナル。
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