原作正式タイトル
『自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述』
略して
『ロビンソン・クルーソー』
『ガリヴァー旅行記』が可愛く見えるほどの長さ。寿限無寿限無といい勝負。唯一心配だったのは、監督がルイス・ブニュエルということです。まるで昨日のことのように甦るレタスの記憶。大丈夫かな…
始まりの雰囲気は良し
でも船造るの大変だったんだろうね
難破した直後から物語は始まります。
熱帯ジャングルのような島に流れ着いた主人公
まずは水と食料だ
木の上に運良く鳥の巣を発見。そこからひとつ卵を拝借。
🥚
上だけ割って、すするように飲もうとします
が
ここでまさかのひな鳥出現
🐣
🐤
🐥
シュールだ…
そしてこのひな鳥、まさか丸飲みしちゃうのかー?
頭からバキバキに食べちゃっても、この監督ならおかしくはないと思っちゃうから『アンダルシアの犬』の印象強すぎ。
ドキドキした。
そんなこんなの無人島生活
DIYはもちろん、農耕や酪農、果てにはろくろまで回したりして、とにかくなんでも一人で出来ちゃう。ペットも充実してるし、何よりも居住性が快適。ナスDよりもすごい。
意外にも出会いと別れもあったりなんかして、ストーリーはテンポよく淡々と進んでいきます。でもよく考えたらすごい時間経ってるからね。5年とかがあっという間。充実した生活のように見えて、月日だけが残酷に過ぎ去っていきました。
彼が戦っていたのは「時間」と「孤独」でした。
『キャスト・アウェイ』のトム・ハンクスは4年だったけど、こっちは怒濤の28年。
ちょっとした懲役28年
正確には28年と2ヶ月と19日
長すぎ
脱出の際は、レックスの魂も一緒に連れ帰って…
くれてるのこれ?
置き去り感が半端ないんだけど…
ちょっと心配
それにしても、ルイス・ブニュエルさんにしてはあんまりぶっとんでませんねえ。ちょっと肩透かし。苦労するシーンが大分はしょられてるから、リアリティは『キャスト・アウェイ』に軍配が上がりますが、ひな鳥やアリ地獄、足あとひとつのシュールさなんかは、なんとも言えないものがありました。意外とドラマチックな展開もあって、これはこれで面白かったです。