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JIMI:栄光への軌跡のGojiKawaiのレビュー・感想・評価

JIMI:栄光への軌跡(2013年製作の映画)
3.9
ジミ・ヘンドリックスは成功してから急逝するまでたった四年間しか活躍した期間がないのですが、この映画はその彼のブレイク前からブレイク後と、さらに短い時間を切り取った作品です。

つまり半ば都市伝説化された彼の疑惑の死についてクローズアップせず、純粋に一人のギタリストがロックシーンに与えた影響を映像化しています。

「最初に彼のプレイを聴いたとき、廃業を考えたよ」

ジェフ・ベックが言ったとかいうこの言葉。当時シーンのトップに君臨していた他のロックギタリストも、彼の演奏を目の当たりにして廃業を考える程の衝撃を受けたそうです。

その衝撃具合が劇中で描かれるこのシーン。エリック・クラプトンのライブに飛び入り参加したジミが、自分目当てで集まったであろうクラプトンファンの観客の心を全部持っていきます。この時のクラプトン役の彼の表情が見ものです。

さて、感情が昂ぶってきたので残りの感想は勢いよくいきましょー!

そう、あのキースリチャーズの女が見出した凄えヤツ!それがジミ・ヘンドリックスなんですよ。なんか数奇な運命を感じますねー。

どこに行っても「キースの女」と呼ばれる毎日。
そんな状況に憤る毎日を送っていた彼女だからこそ!うだつの上がらないバックバンドで終わろうとしていた彼の才能とスター性を見つけられたのかもしれない。

見つけてくれてありがとう!
ありがとう、キースの女(笑)!

ここで問題発生。
そんな彼の生涯を映画にするのにさ、なんとこの映画権利問題で彼のオリジナル曲は一切使えないんだってさ。
えーーーーーー!なんとかしろよーー弁護士だかなんかよー!

だからね、成功のマイルストーンがわからないのよ。つまりあの曲やあの曲が流れないから、どこでガツーン!と彼がブレイクしたかがわかんない訳ですよ。

これじゃあ「え!ジミヘンってカバー曲だけ演奏して天下取っちゃったの?」なんて思っちゃいますよね。

まあ、ジミヘンはカバーにも名曲が多いので、ファンの自分は演奏シーンは結構楽しめましたけどね。

というわけで昔ジミヘンにしびれてしまった、いわゆる「ジミヘン通った」人には楽しめる映画です。

メモ
ジミ演じたアンドレ3000。
彼のジミ役が様になってて驚きました。この映画見た後、改めて彼の所属するアウトキャストのPVみるとギャップでツボに入ります。あとキースの女が綺麗、ちゃんと60年代の雰囲気も醸し出しせてなおかつ魅力的な美人を演じてました。
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