3104

不倫の3104のレビュー・感想・評価

不倫(1965年製作の映画)
3.8
これも未DVD化。

独自の女性観を持つ変わり者の作家・佐分利(川崎敬三)と、彼をめぐるタイプの異なる2人の女性(あややと江波杏子)のほぼ3人だけで構成されるお話。

川崎敬三が二股不倫(未婚だが)で両者を手玉に・・みたいな感じで進むかに見えるがさにあらず。前半はなまめかしい肢体の江波杏子に振り回され、後半はそれまで“貞淑で耐える女”風だったあややが〝本性〟を表し、結局は両者を翻弄する・・という展開に。

江波とあややが美しい。また両者の同性愛的・共依存風の関係性も見もの。

真っ二つのキャベツや精力剤の描写など、どこかコミカルな部分はあるものの、基本的に「妙な雰囲気」のまま映画は進行してゆく。

奇妙な関係とそのバランスが変化していく様は、同じ若尾文子主演の「卍」に似ているか。
3104

3104