2013年のアメリカ映画。ブライアン・トレンチャード＝スミス監督、クレイグ・ウェンマン脚本によるアクション・スリラー・ドラマ。
舞台はオーストラリア、ゴールドコースト。証人保護プログラムを求めるデニス・アーチャー氏、あろうことかFBI捜査官ネルソンの目の前で銃撃され落命。現場に残された当人の指から身元を調べると、あろうことかニューヨーク在住マイルス・スコットなる人物に符合。
その細君、『NYスパイグラス』誌の記者レベッカ・スコットさんのもとを訪れたネルソン捜査官、お気の毒ですが、ご主人は三日前にお亡くなりになりました…。いやいや、何を言うてはりますのん、あたくしの主人は二年前に交通事故で亡くなっておりますのよ、とレベッカさん…、そんな感じのお話。
レベッカ・スコットを演じるのは『ソウ2』や『ソウ4』で知られるカナダご出身の女優、エマニュエル・ヴォージアさん。
FBI捜査官ジョン・ネルソン役は、1996年『ザ・エージェント』でアカデミー助演男優賞に輝いたキューバ・グッディング・ジュニアさん。
お二人の距離感の変化がそれなりに面白いと言えば面白いかも知れない作品、次第に親近感を増す言動に、劇的な趣きがないわけではございません。
謎めいた始まり方で大いに期待が高まりましたが、その後の展開はどうもパッとせず、オチもまあ、そういうことでしょうねと、予想を大きく裏切ってくれることもなく、少々残念ではございます。
エンディングの腰に手を回す演出「昭和レトロ」ではありますまいか。いえ、決して「昭和レトロ」だから悪いと言いたいわけではございません。ワタクシはむしろ、3割方は気恥ずかしくも7割は懐かしく面白く感じました。
