面白かった。月並の感想をまずは。
正直登場した首相をすべては知らなかったわけだし、クイーンの人柄もそこまで理解できてはいなかったが、それでも楽しめる。一人の女王の半世紀以上に渡る人生と、それを「支えた」12人の首相。
思っていたよりコメディカルで、この作品をもって笑いを取りに行くのか、というのは日本ではなかなかない感覚。教養と誇りと伝統が感じられる作風。日本でこれをやってもザ・ニュースペーパーにしかならない。
現職キャメロン氏の猫背気味な独特の歩き方に、登場するやいなや笑いが起きたり、首相たちの演じ方、見られ方にリスペクトがある。クイーンは当然。特徴を模倣しつつも、あくまで劇として。特にウィルソン氏の演じ方がとても好きだった。
イギリス史と、この国の政体が国民からどう扱われているのかも垣間見え、勉強になるという点でも面白かった。最後の現在と過去の女王の会話、「まだそこにいたの？」「もちろんよ」が印象的。
