むぎたそ

ナショナル・シアター・ライヴ 2015「ザ・オーディエンス」のむぎたそのレビュー・感想・評価

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抑制の効いた演技、でも、微妙な違いがあって上手い。さすが。早着替えもよかった。
最小限の小道具と人(衣装)と会話でこんなに面白くなるのすごいな。「史実」がそうさせるのか。

「六番目の小夜子」で先生が「生徒は次々に来ては去っていく(卒業していく)のに俺は亡霊のようにずっとここにいる」と言っていたのを思い出した。。

意見は言うが、基本的には首相に従う、、ある種人形のように演じる役柄……。逃れられない運命。でも、全うする。。

労働党の党首なんて生まれも育ちも王室とは水と油だろうに、同じ人間だからユーモアが通じ合うところなんてよかったなあ。首相になったばっかりに、女王とお茶をするはめに。。
お茶目なウィルソン首相がお気に入りだったのかな。最初は合わなそうだったけど。

サッチャーとは常に緊張感ある感じで合わなそうだったけど、同い年で、同じ時代をがんばってきた女性で、特別な感情があったんだろうな、訃報を聞いた時の反応が印象的だった。

タイトルは、「女王は聴くのがお上手でした」ってことか。自分の心の声(小さな素直な自分)にも耳を澄ませている。もちろん、首相側が聴く側にもなりうるけれど。セラピスト。インタビューで言ってたけどね。

ヘレン・ミレンは着狂い。
むぎたそ

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