月の狼

陽のあたる教室の月の狼のレビュー・感想・評価

陽のあたる教室(1995年製作の映画)
4.0
素晴らしい作品。
たまに見直したい。

原題を直訳すると『ホランドの作品』。
30年間の音楽教師人生を切り取り、
生徒たちや家族の成長を描いている。

着任したての頃は音楽知識を教えるだけで
生徒や自身も楽しさを見出せていなかった。
けど、校長の助言で教育方針を変え
次第に生徒との距離を縮める・・・

役者達のメイクアップが見事で
本当に老けていっている様にしか見えない。

家庭内不和の時には
才能と魅力がある女子生徒に癒されたり、
未来ある若者が戦争で亡くなったり、
聴覚障害の息子とのコミュニケーションに悩む。

主人公の人生は波瀾万丈ではないが
事実上のクビを言われてからのラストは、
「自分の人生は沢山の人と関わってきたんだ」と
感動せずにはいられないシーンになっている。

唯一の消化不良は、歌手を目指した女子生徒の
「その後」が描かれていない事だ。

人間にとっての音楽は
人生と共に刻まれる存在であり、
必要不可欠なんだと思わせてくれる
心がホッコリする作品だ。
月の狼

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