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陽のあたる教室のkazu1961のレビュー・感想・評価

陽のあたる教室(1995年製作の映画)
4.4
▪️Title : 「陽のあたる教室」
Original Title :「Mr. Holland's Opus」
▪️First Release Year:1995
▪️JP Release Date :1996/04/27
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-470 再鑑賞
🕰Running Time:143分
▪️My Review
最初に鑑賞した時から25年、それなりの社会人としての経験や人生を経てきました。今観ると非常に身につまされます。自分が本当に自分を肯定できる人生を歩んできたか、本作だと30年という音楽教師としての歩み、山あり谷あり、納得できることできないこと、自分を肯定出来ることできないこと。。。でも最後に自分を肯定できる人生なら最高ですよね。そんなことを考えながら再鑑賞しました。
監督のスティーブン・ヘレクは、よく似たテーマを描いた私のオールタイムベストに入る、フランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』(46)を参考にしたと語っています。
共通のテーマはどんな人生であっても最後に自分を肯定できること。。。そうありたいですね。
本作も、生活のために教師となり、音楽家になる夢を捨てた自分は人生の敗者だと思っていた男が、教師として多くの生徒に影響を与えた人生の勝者だったというのが、その共通のテーマだと思います。
本作は、パトリック・シェーン・ダンカンのオリジナル脚本をスティーヴン・ヘレクが監督したヒューマン・ドラマです。スティーヴン・ヘレクという監督は、この一作にすべて注ぎ込んでしまったそんな感じさえする気合いのこもった感動作です。主人公が教職に就いた1965年から退職する1995年までの30年間にわたる音楽教師と生徒たちの触れ合いを、時代ごとの音楽を織り交ぜながら綴った感動的な作品です。その30年の間には当然のことのように、様々な出来事が起こります。映画は実写フィルムやその当時の流行歌とともに時の移り変わりを追っていきます。教え子のベトナム戦争での戦死、教え子との淡い恋、息子が生まれつき聴覚障害を持っていたこと、成長した息子との対峙。。。
やっぱり、“代わりのきかない、かけがえのない人生”を充分に生きていくことが大切だということを教えてくれますね!!
そして、いくつかのお涙シーンも素敵です。ラストは当然のことながら、主人公ホランドが聴覚障害を持つ子供たちのためにコンサートを開きジョン・レノン「ビューティフル・ボーイ」を息子コールに向けて手話で「歌う」シーンは涙目にがあふれてました。

物語は。。。
1965年、アメリカ。作曲の時間欲しさにバンド活動をやめ、グレンは高校の音楽教師となりました。だがやる気のない生徒たちの姿を見て、彼は音楽の素晴らしさを彼らに教えようと決心します。やがて子供が産まれて喜ぶグレンだったが、その子コールは生まれつき耳が聞こえませんでした。。。

この作品で主演のリチャード・ドレイファスは1995年アカデミー主演男優賞候補になったんですね。
前を向く勇気をもらえる素敵な作品です。

▪️Overview
音楽教育に30年間を捧げた高校教師の半生を描いた心温まる人間ドラマ。監督はスティーブン・ヘレク。製作はテッド・フィールド、マイケル・ノリン、ロバート・W・コート。パトリック・シェーン・ダンカンのオリジナル脚本で、スコット・クループと共同でエグゼクティヴ・プロデューサーも兼任。撮影はオリヴァー・ウッド。美術はデイヴィッド・ニコルズ、編集はトゥルーディ・シップ、音楽は「未来世紀ブラジル」の名手マイケル・ケイメン。使用曲はベートーヴェンの交響曲第5・第7番、バッハの『ト長調メヌエット』はじめ、ガーシュイン、レイ・チャールズ、ジョン・レノンなど多彩。主演はリチャード・ドレイファスで、劇中で演奏するピアノも吹き変えなしで担当。共演はグレン・ヘドリー、ジェイ・トーマス、オリンピア・デュカキスほか。(参考:映画. com)
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