ノットステア

ニュースの真相のノットステアのレビュー・感想・評価

ニュースの真相(2016年製作の映画)
4.0
○感想
前情報なしでテレビで観た(吹き替え版)。
調べてからでないと難しいが、一回観ただけで何となくわかった気になった。

成果より失態の方が叩かれること。(主旨のすり替わり)
「失敗の恐ろしさ」

不祥事を当事者目線で描いている。原作を読むといいかもしれないが、メアリー・メイプスが書いたものだから、他者の視点も踏まえて批判するとなおよし。

宮台真司さんの映画時評(その時点での世間のいろいろな出来事について行う評論)は、ほとんどアメリカを社会学的に分析するものだった(よく見たら映画批評じゃなくて映画時評だから当たり前か)。『ニュースの真相』が、ネット炎上を利用したポピュリズムを「反知性主義」と呼んで批判していることについてズレてると述べている時評だった。ただ、宮台真司さんも取材資料の不適切性ゆえに偏向ぶりが攻撃され、主題(軍歴問題や慰安婦問題)自体が否定される過程は、反知性的だと認めている。
https://realsound.jp/movie/2016/09/post-2804.html
予習してから観直したい。


○劇中の言葉
「いつの間にか主旨(ターゲット)が変わっている。」
(主旨がいつの間にか変わっているのは、誰かがその主旨に対して逃げているに他ならない。)


○ジャーナリストを主人公にした映画の代表的な作品
『大統領の陰謀』
『スポットライト 世紀のスクープ』
も観てみたい。これらとの違いは、「ジャーナリズムの陰の部分」を描いている点らしい。


○概要
04年9月8日
アメリカ大統領選の真っ只中、再選を目指すブッシュ大統領を脅かす一大スクープ。ベトナム戦争中、父親の力を使って兵役を怠ったという疑惑の決定的証拠を入手したというCBSの看板番組「60ミニッツⅡ」による報道。
渾身のスクープのはずが、「新証拠」に「偽造」の疑いをもたれ、CBSは激しく糾弾される。上層部は内部調査委員会を設置する。

=<21世紀最大のメディア不祥事>

これを当事者の目線で描いてる。