CBSテレビで実際に起きた、有名キャスターであるダン・ラザーが降板するきっかけとなった事件を描いた作品。
当時のブッシュ大統領が便宜を受けて、州兵の空軍に入ったのではないか、しかも、軍の任期を全うしていないのではないかという疑惑に、女性のディレクターが挑み、放送する。当初はスクープを放送した高揚感に包まれるが、保守派のブロガーが、メモを打ったある種類のタイプライターが、当時は存在しなかったのではないかと疑問を呈したことから、予想外の方向に展開していく。
昔、沖縄返還密約事件というものがあった。それをスクープしたのは毎日新聞の記者だったが、スクープを得た手段が、愛人関係にあった女性から得たものであったことから、問題視され、記者も会社に残れなかった。この映画を見ていたら、なんだか、この事件を思い出した。
大きなスクープを得ようとする時、このような本筋でないところから、足を引っ張られることは珍しいことではない。
メディア関係者は、この映画を見て自戒するとよいと思う。
