イペー

パージ:アナーキーのイペーのレビュー・感想・評価

パージ:アナーキー(2014年製作の映画)
3.7
新しい街コンのカタチ!

前作の設定を背景に、さらにスケールアップ。全ての犯罪が合法化される"パージ"の夜を舞台にしたシチュエーションスリラー。

家の中、という限定的な場所から解放され、より伸び伸びとしたパージの夜に。
出来る事の幅が拡がって、参加者の皆様も嬉しそうですね。

火炎放射器やフェイスペイント、思い思いの扮装で紛争するパージーピープル達。
参加方法にバリエーションが増えたのも、見ていて楽しい。
乱射お婆ちゃんの遠吠えには笑顔がこぼれました。

フランク・グリロ演じる謎の男レオが、不運な親子とカップルを引率します。彼らは無事に夜を乗り越えられるのか?

謎の男レオは主人公補正かかり過ぎの強さ。ズバ抜けた危険察知能力と射撃の上手さで、とにかく頼れる男。
レオ以外の人物造形は少し彫りが浅いのかな。
前作の家族よりは、行動に一貫性があるので、まあ納得。

ストーリーに関しても、前作は設定が先行して、ややとっ散らかった印象。今作はしっかりとしたプロットで、安心してパジれました。

ちょっと不満だったのは、人間狩りショーのシーン。
…暗くな〜い?(二度目)
今回は暗視ゴーグルもありましたが、相変わらず緊迫感に欠けてた気が…。
誰が誰やらわからなかったよ!

夜明け間近、謎の男レオも目的達成に近づきます。
彼の決断を支持するか否か。
自分はもちろん支持します!
(…レオ…腰抜けめ…)

前作に引き続き、賛否あるかと思います。
良くも悪くも"パージ"という設定には解釈を拡げる余地が十分に残っているし、観客側の想像力を刺激する余白があるのも良いところ。

暴力、貧困、差別などの重たいテーマはチラ見する程度。娯楽に振り切った作りで好感触。この調子で続編も頑張って欲しい!
バイオレンスな場面では、思わず目を覆いましたケドね‼︎
(…血だよ…血が足りない…)

…"もしパージがあったら"
ご覧になった方は一様に思い浮かべるでしょう。
繰り返しになりますが、自分の様に穏やかに生きる人間は、絶対に家から出ません。平和が一番!ですよね!
(アイツとアイツと…あっ、あとアイツもだ…)
イペー

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