【シッチェス映画祭2014 グランプリ】
『アナザープラネット』マイク・ケイヒル監督作品。シッチェスで最高賞をとり、サンダンス映画祭でも受賞した。主人公の同僚役で『ミナリ』スティーヴン・ユアンが出演している。
現状ではソフト化されておらず、アマプラのレンタルにしかないという不思議な状態。
自分は何を観たんだ…よく分からないけど深いような、でも分からないでもないというか。自分の目ってどんなだっけと確認したくなる。
着眼点がおもしろい。後半は目で個人を識別するディストピア的な世界になってしまう。でも実際顔認証はあるからできない話でもないよね。
前世というのが本当にあるのか、終わり方がいい。あの扉の外には何があるのだろうか。それは幸福だろうか。
しかし、あまりにももったいぶって語りすぎな気はする。神秘的な演出はいいが、話を大きくしすぎた感はある。あまりにも大きな話に突っ込んでいっちゃうから振り落とされる人はたぶん多い。僕も途中から「これなんの話だっけ」となってしまった。
今までみたことのない着眼点、哲学的な問い、スピリチュアルな演出と「これをシッチェスが評価しないでどうする」という奇妙な一作。