ちいさな泥棒

セッション9のちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

セッション9(2001年製作の映画)
3.0
誰の心にも"サイモン"は潜んでいる…

閉鎖された精神病院の改修工事をすることになった5人の男達。偶然見つけた多重人格者のカルテの診察(セッション)記録と同時進行である男が壊れていく様が描かれているのがおもしろい。診察が9回目に達する時見えてくる見たくなかった真実。

『ミスター・ガラス』好きにはたまらない多重人格の話もでてくるなんてそれだけは最高だった。

ブラッド・アンダーソン監督初期作。意味深な話を急にしだすんだけど後に特に活きてくるわけでもない脚本や、まだ技術が全然追いついてなさすぎて観ててたまに恥ずかしくなる演出も多々あったり。これを数年後クリスチャン・ベールを主役に据えてブラッシュアップさせたのが『マシニスト』なんだなと。

『セッション9』といい先日観た『ノイズ』といい『マシニスト』『アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち』といい気持ちいいくらい精神病院、精神疾患者が好きなんだなあ。精神を病んでしまった人に起こっていることや見てる見えてしまってる世界、辿り着く最果てでの各々の安堵の地。徹底してるなあ。